牛肉の格付け

牛肉の品質の良し悪しは 格付け( 肉質の等級 )によって決まります

国産の全ての肉牛には 日本格付協会が定める、全国の統一した審査基準の格付け ( 肉質の等級 ) があります。

 

等級は A-5 ~ A-1 及び B-5 ~ B-1 及び C-5 ~ C-1 の15等級有り、A ( 良い ) から B ・ C( 劣る ) の評価は 歩留まり ( ロース肉の芯の大きさ = 大きいほど良い ) の等級です。( お肉として売れる部分の枝肉全体重量に対しての割合 )

 

5( 良い ) ~ 1 ( 劣る ) の評価は肉質の等級で、次の4項目を審査します。

 

①脂肪交雑 5 ~ 1 ②肉の色・つや 5 ~ 1 ③肉の締まりやきめの細やかさ 5 ~ 1 ④脂肪の色や質 5 ~ 1… そして各項目の最も低い等級に決定して格付けされます。

 

例えば3つの項目が全て5の評価でも、1項目でも3の評価であれば3の格付けになるという とても厳しい評価基準です。 更に 霜降り等級 = BMS 1 ( 劣る ) ~ 12 ( 良い ) がありますが、5 ~ 1 の脂肪交雑の評価に含まれています。(例えば 5 の評価は BMS8~12です。)

 

また 肉の色を判定する ( BCS ) や脂肪の色を判定する ( BFS ) などもあります。

肉の色味を判断する7段階のBCSです。シリコン樹脂素材です

脂肪の色を判断する7段階のBFSです。同じくシリコン樹脂素材です

※ このように 判断に使用する見本もありますが、その他 肉の締まり や きめの細かさ、肉質・脂肪の質など 最後は触って判断します。

 

※ また 例外として 敢えて格付けを行わないで 独自の定義で販売している・されている牛肉もあります。

銘柄牛について

1995年の畜産振興事業団の調べによると、銘柄 ( ブランド ) の数は 約150が存在しました。そして 10年後の2005年には、229銘柄に増えています。( 2016年 現在では約250と100銘柄が増えた事になります。 )

 

銘柄 ( ブランド ) 牛の品質は、国産の全ての牛肉の品質 ( 肉質 ) を格付け ( ランキング ) して決められていますが、銘柄牛の種類や肉質には 全国の統一した品質規格 ( 例えば 黒毛和牛に限定し、肉質は A-4 以上に限るなど ) はなく、銘柄牛を登録したその地域の農協や振興団体などが独自に牛の種類や肉質基準 ( 〇〇牛は黒毛和牛だけで肉質は A-4 以上 ~ 〇〇牛は全品種で肉質は A-3 以上 など ) を決めているようです。

 

従いまして 一概に、銘柄牛 = 最高級 ( 価格も ) のお肉とは限りません。 ( 銘柄牛で多いのは黒毛和種ですが、その中で1~5の肉質等級で4以上の高品質に定めている銘柄は約250銘柄の中で40銘柄位です )